三伏とは?季節の挨拶でも使えるこの暦の由来を知ろう

三伏

三伏とは、1年でもっとも暑い時期を指します。暦に記載される暦注のひとつで、夏至後の3度目の庚の日を初伏、4度目を中伏、立秋後の最初の庚の日を末伏といい、その総称です。三伏には、夏の勢いが盛んで秋の気が降伏してしまうという意味があり、初伏の7月半ばから末伏の8月上旬までがいちばん暑いとされます。

時候の挨拶を表す言葉

今ではあまり耳にしませんが、時候のあいさつにも「三伏」は使われていました。「酷暑」と同じような意味があり、手紙の書き出しに「拝啓 一二伏の候…」などと使います。

三伏の由来

三伏とは、万物を「木・火・土・金・水」の5つの性質に分類する陰陽五行説に由来する暦注です。これによると夏という季節は「火」に、庚の日は「金」に属し、両者は「火は金を溶かす」といって、相性が悪い関係となっています。そのため夏の庚の日は、種まきや遠出、婚姻など、すべて伏して慎むべき日とする風習があります。